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学生の皆さんへのメッセージ

耐雪梅花麗

 

 表題は、西郷隆盛が詠んだ漢詩の一節です。“梅の花は寒い冬を耐え忍ぶことで春に麗しく咲く”という意味です。これが詠まれたのは1872年(明治5年)ということですので、もう少し最近の話にしましょう。

 「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く。」

 2000年(平成12年)のシドニーオリンピック、女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子選手が、恩師から贈られた言葉として有名な言葉です。スポーツも研究も日々の努力が実を結ぶ日が必ず来ると信じています。これから研究室で研究を始める皆さんの目の前には、新しい発見の種が無数にあります。その種が見えない時もあるでしょう。もしかしたら、見えない時ばかりかもしれません。なかなか芽が生えてこないかもしれません。そんな何も咲かない寒い時でも下へ下へと根を伸ばし、大きな花を咲かせる準備を続けてもらいたいと思います。

 研究の本当の楽しみは、自主的に苦労して障壁を乗り越えた後にじんわりと味わえるものです。

 一緒に大きな花を咲かせましょう!

Photo at Oxford, UK, 2016

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